核酸医薬連載

核酸医薬って何?siRNAで切り拓く新たな治療法

- 2025年5月31日より順次公開 -

いま、「遺伝子レベルで病気を治す」時代が、静かに現実になりつつあります。

従来の薬では届かなかった領域にまでアプローチできる“核酸医薬”は、これまで治療が難しかった病に、新たな希望の扉を開こうとしています。

なかでも、siRNA(エスアイアールエヌエー)と呼ばれる核酸医薬は、細胞の中でタンパク質が作られる際に使われる “ 設計図 ” に目をつけて、その途中のステップを止めてしまうという仕組みの薬剤です。現在は高コレステロール血症や遺伝性の希少疾患に対して用いられています。

本連載で取材するのは、東京科学大学 核酸・ペプチド創薬治療研究(TIDE)センターの程久美子先生。長年siRNAについて研究されている、核酸医薬研究の第一人者です。

この新たな治療法は、一体どのような優位性を秘めているのか、治療の未来はどう変わっていくのか。本記事では、核酸医薬の最前線と、その魅力に迫ります。

<東京科学大学 核酸・ペプチド創薬治療研究(TIDE)センター>
ホームページ:https://www.tmd.ac.jp/tide/