新宿ヒロクリニック院長

英裕雄氏インタビュー:在宅医療で培った資源を活かした地域のかかりつけ医を目指す

#02 英裕雄氏「在宅医療の延長線として外来診療を捉えています。」

新宿ヒロクリニックの英 裕雄院長は、「地域におけるかかりつけ医の役割とは、地域を健全にすること。健康な地域づくりを進めていくことだと考えています。ですから、疾病だけにとどまらず、患者さんを取り巻く社会問題にもアプローチせざるを得ないと思っています。」と語る。 在宅医療の延長線として外来診療を捉え、開業以来21年間、在宅医療で養ってきたノウハウやシステムを活かし、外来診療にも積極的に取り組んでいる。 (『ドクタージャーナル Vol.23』より 取材・構成:絹川康夫, 写真:安田知樹, デザイン:坂本諒)
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在宅医療の延長線としての外来診療です。

現在私たちは、外来診療にも力を入れています。
それは、在宅医療の延長線として外来診療を捉えているからです。

私たちのように、在宅医療から外来診療に進むというのは稀な事例かもしれません。
それまでの私たちは、在宅医療で患者さんの社会生活性を伸ばすことを大きな目標としていました。

しかし、虚弱になった患者さんが全て、必ず在宅医療になるわけはなくて、外来に来られている虚弱な患者さんも多くいます。そのような人に対しても、様々なアイテムを使い社会生活性を伸ばすことが、これからの、かかりつけ医療だと考えました。
つまり、在宅医療で培ってきたいろいろなアプローチを、外来診療でも活かすということです。

外来診療に在宅医療の体制を取り入れる。

実際に外来診療にも取り組むことで、在宅医療で蓄積してきたことがとても活きていると感じます。

在宅で診ていた患者さんが、病態が良くなって外来に移るということもありますが、在宅医療の患者さんでも、在宅ではできない検査や医療的な処置が必要な場合もあります。そのような時にはクリニックの外来に来て頂きます。検診も外来で行います。

また在宅医療と同じように、外来診療もチーム医療で対応します。ですから、ドクターも複数体制で動いていますし、チームには看護師に加えて栄養士や理学療法士なども加わります。

外来診療にも在宅医療と同じように総合診療的な体制で臨んでいます。

外来診療に24時間体制を取り入れる。

加えて、在宅診療で当たり前だった24時間体制を、外来診療にも取り入れています。

当クリニックには、高齢者や虚弱な患者さんが比較的多いのですが、その方たちを支えるのに24時間体制が何といっても重要だからです。
在宅医療の患者さんは、発熱したり食事がとれないなどの理由で頻繁に電話を入れてきます。

しかし外来の患者さんには、見守り体制がない人達も多く、かなり状態が悪くなってから私たちに連絡が入ることが多く、社会的にも身体的にも虚弱な人がかなり多いと実感します。

そのような人たちを支えるにあたって、通常の昼間の外来だけでは対応できません。その人達の診療が全て救急医療の負担に回ってしまいます。

私たちは、在宅医療の患者さんに行っていた24時間対応を、外来診療にも取り入れています。24時間365日の緊急往診から、夜間休日・日曜祝日も対応しています。

在宅医療の延長線上に位置しているのが当クリニックの外来診療です。

(続く)

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英 裕雄(はなぶさ ひろお) 氏

医療法人三育会理事長、新宿ヒロクリニック院長。1986年慶応義塾大学商学部を卒業後、93年に千葉大学医学部を卒業する。96年に曙橋内科クリニックを開業し、2001年に新宿区西新宿に新宿ヒロクリニックを開業する。2015年に現在の新宿区大久保に新宿ヒロクリニックを移転、開業し、現在に至る。